油圧ユニットはすべて物理の法則に則っている。

以前、油圧ユニットを設計していて、
油圧ポンプが途中で止まる現象が起きたんです。
回路的に間違いないしどうしてだろうと、
豊橋科学技術大学の油圧担当の教授に話を伺いに行きました。
「大伸さん、どんなに、かんばっても自然の法則を人間が変えることはできないんだよ」
「自然界にはエネルギー保存の法則があって、片方がどんなに吐出しようとしても
中で飽和状態が発生すれば、ポンプは汲まなくなってしまうんだよ。」
そのように教えていただきました。
その教授も、いまは、退官されたようですが、
今も、その言葉は頭に残っております。

すべてが自然界の法則を無視してはできない。気持ちを新たにした時間でした。

油圧は埃をとても嫌う、しかし!

油圧は、埃をとても嫌います。それは、油圧機器の中に埃とくに(木くず、砂、鉄粉)など
を入ることを嫌うのです。しかし、、実際、パワーシャベル、鋳造装置、など、油圧を使う場所
って本当に汚いですよ。以前、ポンプ交換を行った場所では、周りは、鋳造の鉄の玉がふってきますし、油でドロドロ状態でした。
しかし、交換するときさえ気をつければ、きちんと動作をしてくれます。
特に、その現場では、作業中に、行うので、鋼球が振ってくるのだけは気をつけて
いまいしたけれど、現場作業はとても気を遣います。

どんな設計においても、事の分かっている補助者は必要

本日の新聞において、あのトヨタの米国議会公聴会より4年たったそうです。
部品の不具合、使い勝手の悪さなど、技術が細分化されればされるほど
細かいところに気がつかないものです。
そこには、新しい目が必要なのだと思います。
しかし、わかっている人が検証しないかぎり、検証にはなりません。
こんなことがありました。
油圧タンクで1800L入るのですが。初期油圧シリンダー動作時に
900Lもっていかれるのです。
そうすると、油上面の位置が30cm下がるんです。
こんな、簡単なことも、わかりません。
だからこそ、新鮮な目が必要なのだ!と思います。

油圧メーカーに機器の選定はしていただくが、その後!

油圧ユニットを製作するにあたっては
まず、油圧機器メーカーに当社は聞きます。
なぜ、機器の特性をしらないし、おおまかな、流れをつかむには
そのほうが良いからです。
しかし、それだけでは、油圧ユニットは組めないのです。
だって、油圧機器メーカーさんは、現場の事をしらないから、
シリンダーを組み付けるとき、シリンダーをばらすときの配管に必要な機器
また、現地の状況などを把握しないと結局は困るのです。
また、設計の計算も把握しておく必要もあります。
その後の方が大変です。

配管作業は、現場の作業環境を見なくては!

先日、大きな機械の配管工事をしました。
実は、下見をしないで、シリンダーを交換する際、失敗したことがありまして
今回はそのことについて、話をしたいと思います。
焼却場の、ごみ収集用の爪のシリンダーを交換することになり
下見をしないでいきました。(下見の費用をいただけなかったので)
そこで、まず、特殊な継手がついていて、取りつかない。
(これは、下見していれば、わかるかも!)
次に、ものの大きさと、取り外し方が予想とちがったこと
(これも、下見していれば、わかるかも!)
次に、現地の管理者の、工程がわからない。ニュアンス「感覚」
(これも、下見していれば、感覚はつかめます。)

下見費用がもらえないのはしかたないけど
現場としては、下見はしたいですね。現地で慌てないためにも!

マニホールドブロックがコンパクトな油圧ユニットの決め手

先日、大口径、2”また2-1/2”の油圧ユニットを作成しました。
油圧ユニットを作成するにあたり、コンパクト化をするならば
マニホールドブロックの製作はかかせません。
しかし、大口径には問題があるのです。
それは、大口径はふつう、フランジ接続になるのですが。
フランジ接続ですとどうしてもスペースをとるんですね。
しかし、PTねじですといいわけなんですが。
2”または2-1/2”となると、ねじは切れないんですよ。
特に、タップなんかだめですね。また、2”を切れるパイセットもないですし
当方は、その点、2″または2-1/2”のねじは加工できますし、
問題なくできるんですよ!

コンパクト化のカギはマニホールドの作成ができるか?でした。