油圧ポンプについて

油圧ポンプは大まかに分けて
3つあります。
1つは、キヤーポンプ(トロコイドポンプも含む)
2つめは、ベーンポンプ
3つめは、ピストンポンプ
大まかに分けてこの3つがあります。
ギヤーポンプのメリットは、水ーグリコール系作動油を使えること
デメリットは効率が悪く、音が大きいことがあげられます。
ピストンポンプのメリットは、効率がよいこと
デメリットは、水グリコールでは使えない(例外もあるが)
ベーンポンプはその中間といえるでしょう。
そのため、油圧ユニットを製作するためには、まずポンプの選定
が不可欠になるわけです。
値段、効率、スペース、使用頻度、使用油などさまざまな条件をもとに
設計を行うわけですが。まず、その点を熟慮する必要があるのです。

 

油圧作動油、4缶入荷、本格的に、製作はじまる。

油圧作動油が4缶、客先より入荷しました。
本格的に、油圧ユニットの製作の開始です。
客先の締めの関係から、20日以降の納品になるでしょうが。
このほか、特殊なバルブの製作や特殊なシリンダーの部品など
とにかく、特殊品がとても多いです。
決算の関係もあるでしょうが。やはり3月は忙しいですね。
当社は技術の会社でありつづけたい。
そう願っています。しかし、それが時として、損得の判断
から、責任の所在が不明になることがあります。
自分の責任がある場合は、責任をとらなければなりません。
ただし、責任をとる場合でも、他人に迷惑がかかる場合は、
主張をすべきではないかと思うのですが。

昔懐かし、井戸の汲み取るものも、原理は一緒

今は、井戸なんてみんなありませんよね。
日本は恵まれた国です、蛇口をひねれば綺麗な水がすぐに入る。
しかし、アフリカなどでは、昔、昭和初期の時に行った。
水くみは子供の日課なのだそうです。
私も、年齢がいっておりますので、手こきのポンプを扱ったことが
あります。でも、ポンプという物は、油圧に限らず、似たようなところが
あるんです。
手こきポンプでも、組む前に、呼び水をやるんです。
これは、大吐出のポンプの場合はあまり考えなくて良いのですが
小吐出のポンプの場合は、やはり、呼び水について
考えてやる必要があるんです。
そうそう、たしかに手こきの井戸で、汲まなくなったとき
水をいれた覚えがある。
ポンプは今も昔も変わりませんね、基本的には!

油圧タンク内面について どうしてる。

油圧タンクの内面は、当社ではリン酸エステル処理を施しています。
なぜそうするのか、油がついているところは錆びないのですが
意外と油と離れているところは錆びるんですよね。
また、塗装ですと油に接触すると剥がれてきてしまうんですよ。
実は、塗装なんですが、昔、カバーの塗装を塗って
水溶性の油をかけた場合、膜のように剥がれてしまったのです。
塗装は、ものによって相性が悪く、それが、原因で故障に
なることもあるのです。
ですから、内面はできるだけ塗装をしない。
しかし、錆びが怖いから、リン酸エステル処理をするのです。

油圧ユニットの消防法について

今回は、油圧ユニットの消防法についてお話いたします。
油圧の油(作動油)は第三石油類に属します。
2000Lを境にして、油圧ユニットに油を保管する場合は
小規模危険物の保管の申請を受けなければなりません。
では、1600Lで後から600L入れた場合はどうなるの
この場合は、600Lに対して、申請を受けなければなりません。
ただし、ドラム缶は、数量を分けて置いておいた方が良いです。
消防庁からの、査察が入った場合に、微妙になりますので
これは、各自治体により、条例等により変わりますのくれぐれも
自治体の消防署に問い合わせてください。
当社は、東京23区内に作動油を移送し、使ったため
東京消防庁の危険物対策課に問い合わせて、教えていただきました。

油圧ユニットはすべて物理の法則に則っている。

以前、油圧ユニットを設計していて、
油圧ポンプが途中で止まる現象が起きたんです。
回路的に間違いないしどうしてだろうと、
豊橋科学技術大学の油圧担当の教授に話を伺いに行きました。
「大伸さん、どんなに、かんばっても自然の法則を人間が変えることはできないんだよ」
「自然界にはエネルギー保存の法則があって、片方がどんなに吐出しようとしても
中で飽和状態が発生すれば、ポンプは汲まなくなってしまうんだよ。」
そのように教えていただきました。
その教授も、いまは、退官されたようですが、
今も、その言葉は頭に残っております。

すべてが自然界の法則を無視してはできない。気持ちを新たにした時間でした。

油圧は埃をとても嫌う、しかし!

油圧は、埃をとても嫌います。それは、油圧機器の中に埃とくに(木くず、砂、鉄粉)など
を入ることを嫌うのです。しかし、、実際、パワーシャベル、鋳造装置、など、油圧を使う場所
って本当に汚いですよ。以前、ポンプ交換を行った場所では、周りは、鋳造の鉄の玉がふってきますし、油でドロドロ状態でした。
しかし、交換するときさえ気をつければ、きちんと動作をしてくれます。
特に、その現場では、作業中に、行うので、鋼球が振ってくるのだけは気をつけて
いまいしたけれど、現場作業はとても気を遣います。

どんな設計においても、事の分かっている補助者は必要

本日の新聞において、あのトヨタの米国議会公聴会より4年たったそうです。
部品の不具合、使い勝手の悪さなど、技術が細分化されればされるほど
細かいところに気がつかないものです。
そこには、新しい目が必要なのだと思います。
しかし、わかっている人が検証しないかぎり、検証にはなりません。
こんなことがありました。
油圧タンクで1800L入るのですが。初期油圧シリンダー動作時に
900Lもっていかれるのです。
そうすると、油上面の位置が30cm下がるんです。
こんな、簡単なことも、わかりません。
だからこそ、新鮮な目が必要なのだ!と思います。

油圧メーカーに機器の選定はしていただくが、その後!

油圧ユニットを製作するにあたっては
まず、油圧機器メーカーに当社は聞きます。
なぜ、機器の特性をしらないし、おおまかな、流れをつかむには
そのほうが良いからです。
しかし、それだけでは、油圧ユニットは組めないのです。
だって、油圧機器メーカーさんは、現場の事をしらないから、
シリンダーを組み付けるとき、シリンダーをばらすときの配管に必要な機器
また、現地の状況などを把握しないと結局は困るのです。
また、設計の計算も把握しておく必要もあります。
その後の方が大変です。

マニホールドブロックがコンパクトな油圧ユニットの決め手

先日、大口径、2”また2-1/2”の油圧ユニットを作成しました。
油圧ユニットを作成するにあたり、コンパクト化をするならば
マニホールドブロックの製作はかかせません。
しかし、大口径には問題があるのです。
それは、大口径はふつう、フランジ接続になるのですが。
フランジ接続ですとどうしてもスペースをとるんですね。
しかし、PTねじですといいわけなんですが。
2”または2-1/2”となると、ねじは切れないんですよ。
特に、タップなんかだめですね。また、2”を切れるパイセットもないですし
当方は、その点、2″または2-1/2”のねじは加工できますし、
問題なくできるんですよ!

コンパクト化のカギはマニホールドの作成ができるか?でした。